2022秋冬バイイングレポート

今回は今週末よりスタート予定の2022秋冬ご予約会に伴って各ブランドのトピックやバイイング情報を発信していきます。

今年の1月後半から行われた2022秋冬バイイングのタイミングはまだまだ海外への渡航も難しく、ファッションウィークは一部のブランド以外、デジタル中心のバイイングとなりました。

実はデジタル故にいいこともあります。それはブランドと今まで以上に密に連絡を取り合い、洋服の詳細やサイズ感などフィジカルの時では自身の物差しで考えていたことを、リアルに数値化し確実にお客様へ届けることが出来るようになりました。

もちろんすべてのブランドがデジタルでは無く、代理店の協力のもと国内での展示会で実際に拝見できるブランドもあります。

どちらにしてもより良い商品を仕入れることに奮闘している事には変わりありませんが。

m.a+

ここ数シーズンの秋冬の中では一番バリエーションが豊富に登場したコレクションだったのではないかと思います。ニューモデルはもちろんのこと、新素材もヘヴィからライトまで幅広い。バイイング時は本当に悩みました。中でも柄が映えるコットンウールストライプはシャツとパンツでセットアップに、冬のメインになるコート類は素材感が引き立つようにブラックのみで取り揃えました。22春夏から継続してるハンドペイントシリーズも今回はロークロッチパンツでオーダー。昨年秋冬に好評だったルーズフィットのロングスリーブTシャツも別注で復刻し、2素材2カラーでご用意しております。

CAROL CHRISTIAN POELL

前にもお伝えしたように何の前触れもなく新作の連絡が来るCCP。彼らにとって完璧な製品を仕上げるのにはファッションの春夏、秋冬のルーティーンなど関係無いようです。今回の納品予定で目立った新作は無いのですが、長らくサイズ掛けしていたオフィサーのホース・ブラックや定番のダービーシューズ、レザージャケット類もいつも以上に発注しております。懐かしのカミソリネックレスも数量限定で復刻致しました。

Paul Harnden Shoemakers

2022秋冬で2シーズン目となるポールハーンデンシューメーカーズ。今回も前回同様に東京展で拝見させて頂きました。当店初の秋冬シーズンという事もあり行く前から非常に楽しみでしたね。夏には登場しないロングコート中心にシーズン素材も申し分無い出来で一瞬バイイングを忘れて自身の買い物になるほど。しかも今回のタイミングでここ数シーズン登場していなかったツイードが復活したとの事。WEBでの写真掲載が出来ないのが非常に残念ではありますが、是非店頭でお伝えしたいと思っております。

BORIS BIDJAN SABERI

2022秋冬はドイツの現代美術家・彫刻家・社会活動家のヨーゼフ・ボイスからインスパイア。彼のアートワークに触れたボリス氏は今回シーズンカラーに軍隊の色合いであるWehrGrün、FadedWehrGrünを登場させました。素材ごとに見え方が変わるオブジェクトダイにより、様々な表情で魅せるWehrGrün。ニューモデルのOVER SHIRT1.Dはオーバーサイズのデニムジャケットのようなデザイン。もちろん毎シーズン完売必須の定番のP11やP13も充実させております。

taichimurakami

今回大きなトピックとして”FLASH EDGE / FLASH SEAM”という技法が発表されました。

2018AW instalationで発表されたmetaledgeの、生地耳にステンレススティール(金属)を織り込みそれをedgeとし、また、特殊なパターン技術により、metal edge として可視化させたコンセプトが、4年の時を経てアップデート。通常光であれば、普通にしか見えない生地耳(またはseam)がフラッシュ光の時だけ反射し、自己(アイデンティティ)を主張する。この特殊な糸は光を反射する繊維に強度を保つ特殊な綿を撚糸するにより、生地に組み込む糸、縫製するための糸、を用途ごとに独自に開発。また別のトピックとしては人気のデニムシリーズにブラックデニムとルーズシルエットが登場。折り畳みのマウンテンパーカーも復刻され全てが一新されたコレクションとなりました。

toogood

2023秋冬はアーツ・アンド・クラフツ運動で有名なウィリアム・モリスからインスパイアされました。モリスが使用していたリバティープリントをtoogoodが過去のアーカイブから詮索し、今回toogoodの世界に落とし込みました。そのリバティープリントの生地でオーダーしたのはアイコン的存在の”THE DRAUGHTSMAN SHIRT”。コットンながらシルクのような滑らかな質感。今シーズン好評だったデニムのニューモデルも登場(THE SKIPPER JEAN)スタイルこそ大きな変化は無いのですが、毎シーズン置き換わる素材も見逃せないのがtoogoodですね。

Maison Margiela

今回のコレクションの中心的なアイデアは “Inverted Snobbrey”、ブルジョワ的な着こなしを捨てて、謙虚でリラックスした、簡単でインフォーマルな、しばしば未完成で生々しいものを高めたいという願望。デニムジャケットは大きくストーンウォッシュされたり、ペイントされたり、生活感のある “décontracté”な感じになっております。

GUIDI

いち早くパリでのフィジカル展示会を開催したGUIDI。世界的にクライアントが非常に多く、待ち望んでいた展示会でしたが、このタイミングでは伺うことは出来ないのでWEBでの発注となりました。今回はボリュームのあるモデル中心にセレクト、定番のダービーやバックジップでは物足りない方への提案としてチロリアンブーツやトレッキングブーツ、ビブラムソールのフロントジップなど当店初お披露目のモデルもありますのでご期待下さいませ。

WERKSTATT:MÜNCHEN

今回のタイミングから国内代理店が間に入り、ブランドと日本の架け橋を作ることによってデザイナーのクラウス氏と共に日本市場を盛り上げていくことに。今まではパリでの展示会とコンタクトはドイツの工房のみでしたが、国内代理店が入ることによりサイズ違いの客注やリペア、ポップアップなどのイベントも開催することが出来ます。第一弾として8月6日からお盆までイベントを予定しておりますので是非このタイミングで充実のラインナップをご覧頂きたいと思っております。

PORTER CLASSIC

2月に東京展へ行ったときにまず驚いたのは商品バリエーションの多さです。ブランドの方も「過去最大級に多いと思います。」とのこと。様々なスタイルがあり非常に悩ましい内容だったのですが、今回はどちらかというとアウトドア・ミリタリーに絞ってセレクトしてみました。国産ブランドならではの丁寧なディテールは他ブランドでは見れないアイテムに仕上がっております。

cornelian taurus by daisuke iwanaga

2022秋冬 ”原点と洗練” ”origin and sophistication”

原点である手作業とパッチワーク、機能性が凝縮された複雑なコレクションをより洗練したものに。初のコレクションから現在までに洗練されたシェイプ、バランス、機能性を意識したシンプルなものに原点である手作業、この二つの要素をそれぞれミックスさせながら表現したコレクションとなりました。パッチワークはより複雑化され綺麗な表情に。シンプルなデザインにはダイアゴナルカットで構造的に他では見れない技術を落とし込みました。また廃盤になってから未だに問い合わせの多いモデル”vine tote”を数量限定で復刻致します。この機会に是非。

7月16日(土)からは当店ホームページで2022秋冬のご予約会(WEB会員様限定)をスタートいたします。

閲覧方法等は明日のブログで改めてご案内いたしますので、もう少々お待ちくださいませ。

皆様のご来店心よりお待ち致しております。

SHELTERⅡ 斉藤

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