“COVID-19”よって6月のファッションウィークが無くなったところから始まった2021春夏コレクションのバイイング。
世界中のファッションフリークへ最新コレクションを届けるために各ブランドがかなりの労力を費やし、感染対策を考慮しながら初のリモートでのオーダーや展示会の開催を行いました。
慌ただしかったこの数か月の内容を振り返りながら、リモートオーダーの難しさ、その中での当店のセレクトの意図、ブランド側の努力など見えない部分をお伝えできる場にできたらと思います。
【m.a+】
パリのファッションウィークが無くなったとの情報が公開された後は大体のブランドがリモートオーダーのシステムを準備していました。
まずm.a+から到着したのは極厚の生地サンプルスワッチ。
いつもコレクションごとにある生地サンプルスワッチですが、これは通常の5倍以上あります。
総数100種類弱の生地スワッチは製作するところからかなりの労力を費やしたと思います。もちろん世界中のm.a+を取り扱う店舗分です。
今回イタリアや近国の情勢により、新たな生地の発掘が難しかったm.a+は過去の莫大なアーカイブの生地すべてを見直し、現在製作できる生地を再確認。
私も懐かし生地を発見するとともに、この生地で現行の型を製作したら面白いかも等この時点で既に妄想。
その後はWEBカタログを見ながらオーダーです。
写真とスケッチで構成されたシンプルな構成はm.a+らしいWEBサイトでした。もともとアナログが得意なm.a+、今回はかなり悩んでのリモート開催だったのではないでしょうか。
新旧が融合したセレクト内容にもご期待下さい。
懐かしい素材が再登場します。
【BORIS BIDJAN SABERI】
ボリスもリモート開催、もともとデジタルが得意なブランドと感じていたのでリモート開催と聞いたときは納得でした。
ブランド側も『感染対策も行っているのでスペインのショールームまで来てくれたらサンプル見れるよ』と言ってくれましたが、なかなか難しく断念。
気になるリモートオーダー用のWEBサイトは圧巻の出来栄え。大手の通販サイトに負けないぐらいの詳細まで非常に分かりやすい内容でした。
全てのサンプルアイテムの掲載はもちろんの事、すべてモデルが着用し、写真も1型につき10枚弱、ある意味通常の展示会より見やすかったです。
通常の展示会は各国のバイヤーと一緒に見ているため、どこかのお店にサンプルをキープされていたり、モデルが着替えていたり、なにかとあるので常々会場に全部のサンプルが綺麗に並んでいることなんて無いのです。
またオーダー期間も1週間ほどありましたので、じっくりと吟味しながらかなり精査できたのではないかと。サイズ感と素材感だけがネックではありますが、そこは自身のバイイング経験と勘が頼り、自分自身も皆さまと一緒にワクワクするセレクト内容になりました。
【CAROL CHRISTIAN POELL】
実は昔からいち早くリモートオーダーシステムを開発していたキャロルクリスチャンポエル、現IN-BETWEENシリーズが発表される前はリオーダーという形で各国のセレクトショップからオーダーを受けていました。
その際、お店側のみ拝見できるWEBカタログを今から6年前ぐらいに製作していたのです。内容は1型につきモデル着用の写真や単品写真が3枚とシンプルではありますが、その時代からWEBカタログという手法で行っていたブランドはなかなか無いのではないでしょうか。
写真はお店で保管している全レザーカラーサンプルとドリップカラーのサンプル。
店頭ではお見せ出来ますが、写真は難しいのでフォーカス外してます。
ですのでこの感染症対策が強いられている中、逆にいつも通りのスタイルでバイイング出来たのはキャロルだけかもしれません。いつの時代もパイオニアであり続けるキャロルクリスチャンポエル、安定した内容をお届けできるように試行錯誤しましたので楽しみにしていてください。
長くなりましたが今回はここまでにして続きのブランドは次回にしたいと思います。
まだまだ各ブランドごとブログには掲載できなかった内容もありますのでまた聞きに来てください。
また12月5日(土)からは当店ホームページで21春夏のご予約会もスタート(WEB会員限定)します。一足先に内容をチェックできますので是非ご覧下さいませ。
SHELTER2 斉藤