「BUYING」カテゴリーアーカイブ

2021春夏バイイングレポート Vol.2

【taichimurakami】

今回はVol.2という事で早速、”taichimurakami”から始めます。

写真を見ての通り、村上氏が展示会場に選んだロケーションは鎌倉。

私も聞いたときはなぜ?鎌倉となりましたがその答えは展示会場に着いたときに明確になりました。

築100年以上の古民家をフルリノベーションした一日限定1組の宿泊施設での開催。

純和風で趣ある室内のデザインやレイアウトはtaichimurakamiの製品の雰囲気と絶妙に合います。

村上氏が「僕の服東京っぽくないでしょ?鎌倉良いところだよ。」と言っていた理由もよく分かりましたね。

たしかに綺麗なギャラリーではこの独特の村上ワールドは表現しにくいが、ここまで自身のアイデンティティを空間と形にしてプレゼンテーションするブランドは正直なかなか無いです。

今回のテーマは20秋冬から引き続き”紙の糸”にフォーカスしたコレクション。

【S/S21 -Paper Genome Project 2.0】と命名され、さらに進化したコレクションになりました。

今回村上氏が着目した点は、【見える】【見えない】という事。

初めに【見えない】点に関しては20秋冬で使用した、”紙の糸”の事。

プリントした紙をシュレッダーのような機械でスリット上にしたところまでは文字が【見える】が糸にするため撚りをかけてしまうと見えなくなってしまう。

これを洋服にしたときに【見える】ようにしたいというところから始まった21春夏。

本来細胞は目で見えないもの、しかし村上氏は見えたら面白いんじゃん!、飽くなき探求心と挑戦の意。

そして出来上がった新しい”紙の糸”は製品にしてもプリントを目視(正確にはルーペで見たり、携帯で撮って拡大すると)出来ます。これは実物を見ると驚愕です。

※度詰めのスウェット生地

※機械編みニット

※手編みニット

どうでしたか?確実にプリントが見えていましたよね。

これに関しては展示会場で村上氏とエグいと言いながら盛り上がったことを思い出しました。彼にこの技術は気持ち悪い(いい意味で)と言ったらかなり喜んでましたから。

何が本当で何が嘘か、本来見えているものが見えなくなり、見えないものが見えるようになる、物事の本質は何か?と問いただされているような感覚。

答えは洋服の中に隠されているのかもしれません。まずは着ないと分からないってことですね。

展示会場のあまりの雰囲気と心地よさに4時間ほど滞在した鎌倉。とにかく素晴らしいコレクションでしたね。

帰りの新幹線に間に合うように足早にタクシーから由比ガ浜を眺めての鎌倉出張終了です。

【toogood】

今回ブランド側の提案としてはリモートでのオーダー。上記写真のWEBサイトからルックやアイテム画像を見て発注するという仕組み。これは先のボリスのような感じです。

しかしながら国内代理店が双方のリスクを避けるということに注力し、

日本のクライアントにはちゃんとサンプルを見て発注して頂きたいという強い想いから、素材と型がすべて確認できる最小限のサンプルを本国のイギリスから取り寄せることが出来ました。

それにより東京での展示会が可能になったという流れです。

展示会に行く前には本国からリモートオーダー用に届いた生地サンプルスワッチで良さそうな生地や、WEBサイトで気になるアイテムをチェックし、おおよその素材や型を絞り込み。

という流れ展示会場に訪れたわけですが、ここでリモートの難しさ、生地サンプルだけでは測れないことを実感。

良さそうと思っていた生地が洋服の状態だと全然印象が違ったり、

また逆のノーマークだった生地がめっちゃよかったり、

実際に見て、着て、感じてみないと分からない事だらけです。

ここ数か月リモートでのオーダーにも慣れ、しっかりとオーダーも出来ていたような感じでしたが、本来バイイングはこういうものだと再認識。

感染症対策の為、各社持ち時間が1時間半というかなりタイトなタイムスケジュール、無駄な時間は取れません。

試着した時に雰囲気を見るために、ちゃんとtoogoodのBAKER TROUSER履いていきました。ここからはかなり急ぎ足。

写真は来季一押しのTHE FARRIER(蹄鉄工)JACKET。これが型・生地ともの事前チェックの段階でノーマークだったアイテム。

もしリモートでオーダーしていたらと思うとぞっとしますね。ともかく自分の目で見て感じてセレクトできた点は良かったと思います。

ほんとに代理店の努力に感謝です。

今回のtoogoodの展示会でリモートオーダーに慣れてきていた自分に喝が入りました。今後のリモートオーダーは慎重に。

【PORTER CLASSIC】

以前は違う店舗で展開していたPORTER CLASSICですが、今回新たにSHELTER2のセレクトブランドとして加わることになりました。

日本の伝統を洋服に落とし込むあたりは当店のアルチザンブランドより職人気質かもしれません。

SHELTER2での展開という事で内容も考えながら吟味しましたので興味深い内容になったと思います。

ポータークラシックは東京で展示会を開催しましたが、ちょうどその頃東京での感染者が増えてきていた時期という事もあり、東京出張を断念。

リモートオーダー体制が整っていない状況でのオーダーはかなり四苦八苦しました。

写真のカタログからまず、気になるアイテムをチェックし、それを担当の方に連絡。

その後着用写真など詳細のやり取りを行うという流れでしたが、写真も撮り方ひとつで見え方も変わります。

モデルの体型が合う合わないでも見え方がかなり変わります。

非常に難易度が高いオーダーになりましたが、こちらも代理店の方が事細かに説明してくれて理解出来ました。

ほんと皆さんの努力に感謝いたします。

この様に色々な人に助けられてオーダーが出来ている21春夏は今まで以上に思い入れの強い商材が揃ったと思っています。

来春はそんな商材と共に皆様とファッションを楽しんでいけたらという思いです。

バイイングレポートVol.3(最終話)はスタッフ山崎が書きますのでこうご期待下さいませ。

また12月5日(土)からは当店ホームページで21春夏のご予約会もスタート(WEB会員限定)します。一足先に内容をチェックできますので是非ご覧下さいませ。

SHELTER2 斉藤

2021春夏バイイングレポート Vol.1

“COVID-19”よって6月のファッションウィークが無くなったところから始まった2021春夏コレクションのバイイング。

世界中のファッションフリークへ最新コレクションを届けるために各ブランドがかなりの労力を費やし、感染対策を考慮しながら初のリモートでのオーダーや展示会の開催を行いました。

慌ただしかったこの数か月の内容を振り返りながら、リモートオーダーの難しさ、その中での当店のセレクトの意図、ブランド側の努力など見えない部分をお伝えできる場にできたらと思います。

【m.a+】

パリのファッションウィークが無くなったとの情報が公開された後は大体のブランドがリモートオーダーのシステムを準備していました。

まずm.a+から到着したのは極厚の生地サンプルスワッチ。

いつもコレクションごとにある生地サンプルスワッチですが、これは通常の5倍以上あります。

総数100種類弱の生地スワッチは製作するところからかなりの労力を費やしたと思います。もちろん世界中のm.a+を取り扱う店舗分です。

今回イタリアや近国の情勢により、新たな生地の発掘が難しかったm.a+は過去の莫大なアーカイブの生地すべてを見直し、現在製作できる生地を再確認。

私も懐かし生地を発見するとともに、この生地で現行の型を製作したら面白いかも等この時点で既に妄想。

その後はWEBカタログを見ながらオーダーです。

写真とスケッチで構成されたシンプルな構成はm.a+らしいWEBサイトでした。もともとアナログが得意なm.a+、今回はかなり悩んでのリモート開催だったのではないでしょうか。

新旧が融合したセレクト内容にもご期待下さい。

懐かしい素材が再登場します。

【BORIS BIDJAN SABERI】

ボリスもリモート開催、もともとデジタルが得意なブランドと感じていたのでリモート開催と聞いたときは納得でした。

ブランド側も『感染対策も行っているのでスペインのショールームまで来てくれたらサンプル見れるよ』と言ってくれましたが、なかなか難しく断念。

気になるリモートオーダー用のWEBサイトは圧巻の出来栄え。大手の通販サイトに負けないぐらいの詳細まで非常に分かりやすい内容でした。

全てのサンプルアイテムの掲載はもちろんの事、すべてモデルが着用し、写真も1型につき10枚弱、ある意味通常の展示会より見やすかったです。

通常の展示会は各国のバイヤーと一緒に見ているため、どこかのお店にサンプルをキープされていたり、モデルが着替えていたり、なにかとあるので常々会場に全部のサンプルが綺麗に並んでいることなんて無いのです。

またオーダー期間も1週間ほどありましたので、じっくりと吟味しながらかなり精査できたのではないかと。サイズ感と素材感だけがネックではありますが、そこは自身のバイイング経験と勘が頼り、自分自身も皆さまと一緒にワクワクするセレクト内容になりました。

【CAROL CHRISTIAN POELL】

実は昔からいち早くリモートオーダーシステムを開発していたキャロルクリスチャンポエル、現IN-BETWEENシリーズが発表される前はリオーダーという形で各国のセレクトショップからオーダーを受けていました。

その際、お店側のみ拝見できるWEBカタログを今から6年前ぐらいに製作していたのです。内容は1型につきモデル着用の写真や単品写真が3枚とシンプルではありますが、その時代からWEBカタログという手法で行っていたブランドはなかなか無いのではないでしょうか。

写真はお店で保管している全レザーカラーサンプルとドリップカラーのサンプル。

店頭ではお見せ出来ますが、写真は難しいのでフォーカス外してます。

ですのでこの感染症対策が強いられている中、逆にいつも通りのスタイルでバイイング出来たのはキャロルだけかもしれません。いつの時代もパイオニアであり続けるキャロルクリスチャンポエル、安定した内容をお届けできるように試行錯誤しましたので楽しみにしていてください。

長くなりましたが今回はここまでにして続きのブランドは次回にしたいと思います。

まだまだ各ブランドごとブログには掲載できなかった内容もありますのでまた聞きに来てください。

また12月5日(土)からは当店ホームページで21春夏のご予約会もスタート(WEB会員限定)します。一足先に内容をチェックできますので是非ご覧下さいませ。

SHELTER2 斉藤

2021 SPRING & SUMMER BUYING “cornelian taurus by daisuke iwanaga”

例年であれば6月頃にご覧いただいている次回春夏のバイイング情報。

今年は”COVID-19″の影響で展示会が開催できないブランドや実際に我々が出向くことのできないケースが多く、

主にオンラインオーダーという新形式で知恵を絞りながら発注を進めています。

そんな状況が続く中、非常に貴重な国内の展示会。

先日は当店と同じく神戸を拠点に置く”cornelian taurus by daisuke iwanaga”のアトリエを訪問してまいいました。

神戸の中心地、三宮エリアから電車で2駅ほどの地区に位置するブランドの本拠地は、真上を電車が走る高架下。

夜遅くまで電車の走行音があり、音の出る作業も周囲をあまり気にせず行えるという理由から、

こうした立地を好む職人の方は多いそうです。

写真の”Cultivate Gallery”はアトリエの隣に併設させれているレンタルスペース。

普段は一般のクリエイターの方に提供されていて、高い天井、拘りの什器、解放感のある空間が素敵です。

今回は特別にこちらで商品を拝見させていただきました。

2021春夏のシーズンテーマは”過程と場面” “process and scene”

素材からコレクションが出来上がるまでの過程と、

バッグ、小物を使う場面(シーン)をテーマに多くの新提案が我々を待ち受けていました。

昨今のファッション業界の常套句となっている”サスティナブル”、”リサイクル”という考え方を、

素材の過程を明確にすることでしっかりと伝えたいという岩永氏の思いが込められています。

皮革産業は、世界最古のリサイクル産業と言われ、約5000年前から動物を食した後の皮で、衣服、鞄、靴、テントなどを作っていたと言われており、

現代でも革は食肉の副産物として我々の生活に活用されています。

その過程を明確にするという意味も込めて、北海道、青森と産地を明確にした新素材が登場。

また今回のテーマの内側にある、”副産物”、”リサイクル”という考えから、ブランド初のリサイクルナイロンを用いた商品がリリースとなります。

長くコーネリアンの作品を見てきた方々も、上の写真をご覧いただくと大きな変化を感じていただけるかと思います。

今回当店のセレクトはいつも以上に新作中心。来年春ごろまでの入荷予定となっております。

どうぞご期待くださいませ。

SHELTERⅡ 山崎

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2020-21 AUTUMN & WINTER BUYING 3RD DAY

パリを後にし、次に訪れたのはミラノ。

イタリアでの最大の目的は”CAROL CHRISTIAN POELL”のオフィス訪問です。

空港からタクシーを数十分走らせると、唯一事前情報で頭にあったビルの外観を発見。

無機質で辺りも閑散とした建物のドアボタンを押すと、そこには間違いなくC.C.P.SRLの文字がありました。

朝からずっと抱えていた緊張と興奮がピークに。

そんな私の極限状態を良い意味で裏切る形で、中にはスタッフの方々の温かい歓迎が待ち受けていました。

過剰とも思えるほどのありがたいおもてなしで一息ついた後は、

26年間キャロル氏と共にCCPを創りあげてきた社長のセルジオ氏と非常に濃密なミーティング。

商品のことはもちろん、当店の現状や日本社会全体の現状に至るまでを気にかけてくれ、ファンの幸福を心底願ってくれていることを強く感じ取ることができました。

この想いを冷ますことなく皆様にお伝えできるよう、私からも決心の思いをしっかり伝えてまいりました。

オフィス近くの一押しレストランで食事までご馳走いただき、気づけばあっという間に5時間半。

ファンの方々に申し訳ないほどの贅沢な時間を過ごさせていただきましたが、皆様にもしっかりとお土産話がございます。

我々非常に運が良く、まだ世に出ていない新作の情報も入手いたしました。

こちらは完全シークレットの店頭のみでお伝えさせていただきますので、ファンの方々は何卒ご期待くださいませ。

その後は時間の許す限りミラノの街をリサーチ。

もはや観光スポットとしても名を馳せているセレクトショップ”10 Corso Como”をはじめ、duomo広場周辺を散策。

各ショップの素敵なディスプレイを眺めながら歩いていると、見覚えのあるスーツケースの素敵なウィンドウを発見。

ミラノ発のスーツケースブランド”FPM”

非常にスタイリッシュかつ重厚感のあるデザインの他に、

ハンドル部分を別売パーツでカラーチェンジできるのも魅力このブランドの魅力です。

あまりウェブではお伝えしておりませんでしたが、現在当店で数点商品を販売いたしております。

実は今回の出張に際して私もスーツケースを新調いたしました。

ハンドルを綺麗な色味のグリーンにカスタム。

空港内でも一際目立つデザインで大変満足しております。

是非ご来店の際は商品ご覧くださいませ。

これを持ちまして今回のパリ・ミラノ出張終了。

今回はSHELTER2を閉店しての出張となり、ご理解をいただきましたお客様に感謝いたしております。

初の海外出張で私が感じたのはファッションや芸術の美しさだけではない、それに携わる方々の人間性。

自分が好きなものを徹底的に追求し作り出したものを、誰かに届けるために気の遠くなほどの努力と労力を費やし、

我々バイヤーやショップスタッフ、関係者への感謝と敬意も欠かしません。

今回の経験で得た知識や情報

デザイナー、ブランドスタッフの方々から頂いたパワーを源に

帰国後もより良いお店作りに臨んでまいります。

1月23日(木)よりSHELTER2の営業を再開いたしますので、ぜひ店頭に足をお運びいただければ幸いです。

皆様とお会いできること楽しみにしております。

SHELTERⅡ 山崎

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2020-21 AUTUMN & WINTER BUYING 2ND DAY

パリバイイング2日目は”GUIDI”からスタート。

エントランスの大きなドアを開けると大量のGUIDIの写真がお出迎え。

入り口付近のみならず会場一帯を覆い尽くす大量の写真は、

ブランドが手掛けているインスタグラムのアカウント”GUIDI community”が集めた、

世界各国でのGUIDIに関する投稿をプリントアウトしたもの。

このレイアウト作りだけで2日ほど時間がかかったそうです。

当店のインスタグラムの投稿も複数点発見。

昨年オーダーイベントをサポートしてくれたGUIDIメンバーとも再会し和やかな雰囲気の中、

次回の商品のチョイスをしていきます。

シーズンカラーは蛍光ペンからインスピレーションを得た非常に鮮やかなピンク、グリーン、オレンジ。

非常にポジティブなカラーで、着用者の気分を高めてくれます。

もう一つのトピックはマルチカラーをランダムにペイントしたこちらのマテリアル。

蛍光ペンをイメージソースに作られた新デザインのミニバッグは、ヒットの予感がいたします。

前回イベントでもご好評いただいた、ジュエリーラインのアイテムも今回は店頭用にオーダーいたしました。

シューレースのデザインを落とし込んだバングルやリングなど、シューズと連動して楽しめる新デザインが多数登場。

その他、人気のダービーシューズ、バックジップ、フロントジップブーツのレディース展開もスタートいたします。

レザーライダースなどもご用意しバリエーション豊かにGUIDIの世界観を表現させていただく予定です。

是非ご期待くださいませ。

2件目の訪問は”taichimurakami”

今回タイチ氏が描くストーリーのスタートは「紙」。

極小の文字を印刷したオリジナルの紙を紐状にカットし、そこから撚りをかけ糸を作成。

実際にその糸を織りあげることで他にないメランジ感のあるスペシャルファブリックが出来上がります。

当店ではコート、ジャケット、パンツにそれぞれ紙を用いたファブリックを採用。

その他いままではアウトドアウエア中心で制作していた3レイヤーナイロンを用いたテーラード型のジャケットなど、

今までの取り組みをさらにアップグレードさせた商品を多数展開。

シーズンを追うごとに独自性が強まり、もはやどのジャンルにも属さないタイチムラカミの感性が会場内を埋め尽くしておりました。

ウエアの出来も素晴らしかったですが、もちろん人気のメガネも新型含め複数型オーダー。

皆様に天才的なタイチ氏のニューコレクションお見せするのが楽しみでなりません。

パリ最後のバイイングはメゾンマルジェラ。

残念ながら会場内の写真と詳細の発信はNGとなっておりますが、

今世界のトレンドセッターとしてトップを走るマルジェラの凄まじい勢いを体感することができました。

今後のさらなる快進撃に期待です。

マルジェラを最後に今回のパリ出張は終了。

明日はミラノに向かいます。

そちらも皆さまにお楽しみいただけるようブログ投稿いたしますので、引き続きご愛読いただければ幸いです。

当店インスタグラムではマネージャー斉藤がタイムリーにバイイング情報を更新中。

そちらも合わせてお楽しみくださいませ。

SHELTERⅡ 山崎

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2020-21 AUTUMN & WINTER BUYING 1ST DAY

昨日無事パリに到着。

本日よりSHELTER2の2020-21秋冬コレクションのバイイングがスタートいたします。

今回のバイイングはSHELTER2を一時閉店とさせていただき、メインバイヤーの斉藤と私、山崎の2名で情報を発信して参ります。

例年以上に力の入った商品選びと、情報発信を行って参りますので、お楽しみいただければ幸いです。

今回最初に訪れたのは”BORIS BIDJAN SABERI”。

会場内の写真撮影はNGでしたので、ショールームのエントランスを1枚。

足を踏み入れると、そこには2階に渡りブランドの世界観が十二分に表現されておりました。

ボリスを素敵に着こなした各国バイヤーとブランドスタッフで賑わいを見せており、我々のテンションも一気に上がります。

2020-21AWコレクションのメインテーマは”TECHNO PUNK”。

常に前進し続けるテクノロジーとパンクの精神を組み合わせた、ブランドらしいトゲのあるコンセプト。

シーズンカラーの深いブルーは商品幅が非常に広く、人気のパンツやカットソー類だけでなく、ブーツなどもチェックしてまいりました。

当初今日は来ないと伺っていたデザイナー本人も登場し、訪れているバイヤーに対し、1組ずつ丁寧に挨拶まわり。

ブランドスタッフも非常に親切に我々を気遣ってくれ、ハードさの中にある真面目で丁寧なものづくりとリンクする人間味を体感することができました。

今回ご紹介のコレクションの入荷は少し先になりますが、先日当店には2020春夏の新作が到着しておりますので、まずはそちらをお楽しみくださいませ。

次に向かったブランドは”cornelian taurus by daisuke iwanaga”。

人通りの多い通りに面してショールームを構え、扉を開けるとずらりと並んだクロコダイルのアイテムがお出迎え。

次回コレクションのシーズンテーマは”有機的曲線”。

有機体(生物)の様に、多くの部分が集まり合い1つの集合体を形成する様をイメージソースに、

特徴的なジップの曲線デザインが生まれました。

岩永氏もこの曲線バランスには計算に計算を重ね、緻密なサンプル作成を繰り返しながらこの形に行き着いたとのこと。

新型”Motion boston”はボストンバッグとも、トートバッグとも言えるありそうでなかった新感覚のデザインに仕上がっておりました。

ブランドを継続する上で、毎回ハードルが高くなる新作発表。

こちらの新作もきっと長年ファンの方から、これからブランドのバッグを持つ新たなお客様まで

多くの方より高評価をいただくことができると確信しております。

もちろん我々もコーネリアンの大ファンであり、今回の旅のお供もそれぞれ長年愛用している同ブランドのバッグ。

新作アイテムはもちろん、今はブランドが制作していない往年アイテムの別注オーダーなど当店だけのスペシャル商品もご用意しておりますので、是非ご期待くださいませ。

続いて向かったショールームは新規取扱ブランド”ago”。

LABEL UNDER CONSTRUCTION“デザイナーであるルカ・ラウリニ氏が手掛けるニュープロジェクトになります。

レーベルのニット技術を駆使しつつ、カジュアルに着られるデイリーウエアを中心にコレクションを展開。

パッと明るいカラーアイテムや、アメリカの美術家”Barnett Newman”とのコラボレーションなど、新鮮な打ち出しが多く見受けられました。

もちろんデザイナー本人からも、商品レクチャーもしっかり受け、直々にドリンクなども運んでくださいました。

謙虚、誠実、澄んだ心の持ち主である、ルカ氏が手掛ける新ブランド。ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。

そして本日最後の訪問ブランドは”m.a+”。

まずは昨年のスペシャルオーダーイベントも大盛況いただいた新プロジェクト”sartor”。

今回も非常に希少で歴史的背景のある素材をもとに商品を制作。

その素材が出来上がるまでのプロセスを大事にしているプロジェクトのタイムトリップはいよいよ縄文時代まで遡ります。

博識高い学者たちの研究のもと、先祖が着用していただであろう状態に鞣した大変希少で価値のある鹿革をフォーカス。

鹿100頭に1頭ぐらいの確率でしか条件を満たす品質のものに仕上げることができず、誰もが知っている世界トップの車メーカー1社とサルトルのみがこの素材を使用しているとのこと。

その他超高級スーツ素材を使用したアイテムや、着物を用いたプロジェクトも引き続き行い、

他に類を見ない高いレベルでの商品作りの提案が行われております。

引き続き、今後の展開に目が離せません。

もちろんメインラインの”エムエークロス”も非常に見応えのあるコレクション。

ブランドならではの優しい雰囲気と色気が融合したチェック柄のファブリックや、

数年かけて完成させたレザーミニショルダーバッグなど、新商品も多数オーダーしております。

当店オーダー品以外の面白い商品を、多数目にすることができるのも展示会の醍醐味。

サルトルのような服の真髄を極めたマニアックな商品だけでなく、思わず見るとにやけてしまう遊び心満載の商品も我々を楽しませてくれます。

アマディ氏も終始ご機嫌で、時折目が会うと微笑みなら商品の説明や気こなしのポイントなど直々にレクチャー。

大きな収穫を得て初日のバイイングを終了することができました。

明日もう1日パリをまわり、続いてミラノへと向かいます。

こちらのブログに加え、当店インスタグラムではマネージャー斉藤がタイムリーにバイイング情報を更新中。

そちらも合わせてお楽しみくださいませ。

SHELTERⅡ 山崎

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SHELTERⅡ営業のお知らせ

1月17日(金)~1月22日(水)までの間、

海外バイイングの為、SHELTER2を閉店とさせていただきます。

ご来店を予定いただいておりましたお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、

ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い致します。

(※通販でご注文、メールでのお問い合わせに関しましては、対応させていただきます。)

期間中はこちらのブログ、及び当店のインスタグラムにて、

各ブランドの最新情報をお伝えして参りますので、是非こちらもご期待くださいませ。

何卒よろしくお願い致します。

SHELTERⅡ

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2020 SPRING & SUMMER BUYING 3RD DAY

バイイング最終日はm.a+から始まります。

やはり最終日に相応しく毎回キャリアを更新するコレクション群、今回もかなり見所満載です。

既存のコレクションもさる事ながらマウリッツオ氏の溢れ出る才能により急ピッチに披露された”SARTOR”ライン。

ラインというよりは別ブランドとしての発信。

世界各国の厳選された素材をマウリッツオ氏により感覚的に型にするプロダクトです。

根底にはファッションは文化という産業やビジネスでは無いよりナチュラルで

クリーンな思想のもと、手仕事で生み出され芸術的作品。

現代のトレンドからファストファッションまでもを覆す、物を大切にすることを改めて認識させられました。
写真や文章ではうまく伝わらないので気になる方は直接店頭まで是非!

もちろん”m.a+”も新作多数で目が離せません。

ここでは多くは語らず店頭に来た方には良いことがあるとそうお伝えさせて頂きます。

パリバイイングラストはボリスビジャンサベリ。

“bio indumentary”というテーマは人体と科学的なガーメントが融合することにより

未知なる生物を表現するという洋服の可能性を無限大に表現したコレクション。

キーカラーとなる真紅色は”ブラッド”所謂血をイメージしたカラー。

幾重にも施されたテープ加工は血管をイメージしたデザイン。


猟奇的でかつ美しいデザインは人体の神秘を洋服で表した様にも感じました。


また久々にショールームにボリス氏が滞在しており直接コレクションの説明をしてくれて終始鳥肌立ちっぱなし。


画像がNGなのが残念ですが、情報が蔓延する現代、これぐらいの規制がある方が興味をそそられて良いのでは。

半年後歓喜の渦と共に店頭に並んだコレクションを想像すると今から楽しみで仕方ありません。

その他のバイイング情報は店頭で詳しくお話させて頂きますので是非お越しくださいませ。

皆様のご来店心よりお待ち致しております。

SHELTERⅡ 斉藤

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2020 SPRING & SUMMER BUYING 2ND DAY

バイイング2日目はコディサンダーソンからスタート。
東京にも旗艦店ができ、ますます盛り上がりを見せています。

新作はさることながら最近はペンダントの組み合わせなど新たな打ち出し提案。
着実にインディアンジュエリーブランドとして浸透してきた事を実感しました。

また合同ショールームは新たなブランド発見のタイミングでもあります。こちらもしっかりリサーチ。

レーベルアンダーコンストラクションはいつもの様にデザイナーのルカ氏が暖かくお出迎え。

終始コレクションに対する思いや技法について丁寧に教えてくれました。

素材によってはカラーバリエーションが8色と豊富にあり、珍しくマスタードカラーも登場。

デザインのラインに使用したり、そのまま単色のニットで表現したりとアクセントに最適のアイテム。

モデファイした2Bジャケットも普段使いにちょうど良い。

シンプルながらルカ氏のテクニカルな部分が垣間見れるコレクションに乞うご期待。

リックオウエンスとマルジェラは画像がNGですのでお伝え出来る範囲内で。

リックのトピックはコラボアイテム、コレクションもより大人にスタイルに移行しているように感じました。

マルジェラはパワー(アイコン)アイテムを更に強化。

幅広いターゲット層に向けたコレクション。

マルジェラが定義する自由な発想のオーセンティシティ。

多くの人から愛されるブランド力を入れ改めて感じました。

いよいよ明日はバイイング最終日、残すブランドに乞うご期待です。

SHELTERⅡ 斉藤

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2020 SPRING & SUMMER BUYING 1ST DAY

パリバイイング1日目はトラノイのブランドリサーチからスタートです。

新生ブランド含め現在のトレンドも確認する良い機会になりました。

トラノイの後は既存ブランドの展示会、まずはタイチムラカミから。

近年のコレクションの中で特殊な技法のオリガミスリーブと

アンインターセプトパターンを展開してプレゼンテーション。

平面で見るパターンは複雑かつ構築的。

タイチムラカミのこだわりを視覚的に見ることによって更に魅力が増しました。

10年前と比べてナイロンなどの化繊が天然素材を超える時代を見据えたコレクション。

またもう一つのアイデンティティであるオプティカシリーズも目が離せないトピックとなりました。

GUIDIの展示会場はエントランスからの演出。
真っ暗闇に照らされた映像は靴の製作動画。
映像だけど思いきや展示会場に職人の作業スペースが設置されており見学出来る打ち出しには驚きました。
写真のナチュラルカラーの靴はなんと製品染めをする前の製品。
貴重な工程を拝見できる貴重な機会でした。
トピックはブラウンカラーが久々の登場、新作のジップスリッポンなど伝統を
凌駕する素晴らしいコレクションとなりました。