HIKING BOOTS “19” / GUIDI

100年以上の歴史を持つ世界屈指のレザータンナー”CONCERIA GUIDIE ROSELLINI”社が、2005年よりスタートさせたオリジナルブランド”GUIDI”。

数年前までは一部の熱狂的なファッション層がユーザーの中心でしたが、最近は他ブランドとのコラボなども実施し、ジャンルレスに注目を集めています。

ブランド創業当初から作り続けている定番アイテム、一例を挙げるとバックジップブーツやクラシックダービーは根強く人気がありますが、それと合わせて当店が常にプッシュしている一足を改めてご紹介。すでにお持ちの方も是非お楽しみくださいませ。

HIKING BOOTS “19”

本格的な登山靴の製法を用いながら、良い意味でその武骨さを削ぎ落した”グイディ”のハイキング。

もちろん見た目にエネルギッシュなボリュームがありますが、どこかムードはシックで上品。

王道のアメリカモノには無い、洗礼された格好良さがこのブーツの魅力です。

アッパーの大部分は一枚革で形成され、背面のみ切り替えたミニマルデザイン。余分なシームが入らず全体がスッキリ映ります。

縫い合わせを僅かに抑えることで「足型の特徴」・「歩き方の癖」などに合わせて革が馴染むという機能的メリットもあり、クラシックなトレッキングブーツの堅牢な印象が良い意味で覆ります。

アンクルをカバーするクッション部は。心地よく足と密着するモチっとしたタッチで不快な摩擦を防ぎます。

フロントのタンも厚くそして柔らかく仕上げているので、足首回りは360°しっかりサポートしてくれます。

シューレースは上部2ケ所はフック型になっており、着脱もスムーズ。

締め具合の微調整もしやすく、ここをしっかり結んでいただけば、足に吸い付くようなフィット感をお楽しみいただけます。

もちろんある程度の重量はあるものの、足と革がマッチするとその重みは歩く力に変わり、歩行もかなりスムーズです。

このモデルもその他グイディのシューズと同じく「製品染め」によって染色が行われています。

樽型の巨大な装置に形の出来上がった複数のシューズを同時に入れ、液体染料とともに回しながら仕上げるユニークな染色方法「タンブラーダイ」。

これにより革の繊維が良い具合に解れ、金具などには錆や変色が現れます。

作り手が意図的に行う「ユーズド加工」はあくまで人の着用によるエイジングを模して手が加えられますが、グイディの加工はそうした意図とは違う偶発的な美学に基づき製品を作り上げています。

ソールは安心安定のヴィブラム社のものを採用。

元々ヴィブラムソール誕生のきっかけは、創業者”Vitale Bramani”氏の悲しい過去の経験にあるそうです。

会社設立以前、当時登山家であった同氏はアルプス山脈での遭難事故で友人6人を亡くしてしまいます。

その事故の原因とみなされたのが、登山に適さない靴の着用。そうした事故を二度と起こさないため、彼は登山用ソールの開発を決心し、今や世界トップソールメーカーと登り詰めたのです。

人の命を守るために作られたゴムソール。それはもちろん滑りにくく、言うまでもなく強度にも優れています。

HIKING BOOTS “19”  / GUIDI

履きこなすのアイデアは、カジュアルなデニムから、シックなブラックスタイルまでジャンルレス。

足元にボリュームを持たせたい時に軽い気持ちで合わせていただくと、大変自然な仕草でコーディネートが楽しめます。

3年・5年とじっくりと履き込んでいただきたい名作。

毎日履くようなデザインでは無いかもしれませんが、月に数回は履きたくなる心地よい距離感で、長くご愛用いただきたい1足です。

SHELTERⅡ 山崎

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